『よくわかる大人のADHD』 by 司馬 理英子
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読んだ/観た日:2020/06/09 - 2020/06/10
★思想・哲学/自己啓発・新書/IT総合:3.7
深さ/人生への影響度:3.4
新知識/新しい気付き:3.5
分かりやすさ:4.0
他の人におすすめ:3.7
あらすじ/概要
片づけられない・間に合わない・途中で投げ出す。代表的な発達障害ADHDは子どもだけでなく大人にも多い。子育て・夫婦関係・会社でのトラブルを回避し、あなたに自信を取り戻す対策がぎっしり。
片づけられない・時間に間に合わない・仕事を途中で投げ出す。代表的な発達障害の一つであるADHD(注意欠如/多動性障害)は、子どもだけでなく大人にも多い。大人になっ初めてて気づき、悩む人が後を絶たない。子どもでは見過ごされてきた症状が、大人になり、会社勤めをし、結婚生活をして多くのトラブルを引き起こし、悩み続ける。日本ではまだまだ理解されない大人のADHDの問題の解決法を、『のび太・ジャイアン症候群』で逸早くADHDを日本人に知らしめた著者ならではの、具体的な対処法をふんだんに紹介。子育て・夫婦関係・会社でのトラブルを解消し、ズタズタにされた自尊心を取り戻し、自信を取り戻すための一冊。《本書の内容》●〈実例〉典型的な大人のADHDとは/●子供のADHDと大人のADHDとはここがこう違う/●大人のADHDはどこが問題になるのか/●〈会社で/家庭で〉日常こんなことに困っていませんか/●生活全般の〈段取りの悪さ〉はこの方法で解決する/●〈片付け〉がどうしてもできないあなたでもこの方法なら大丈夫/●ぎくしゃくしがちな〈家族関係〉を平穏無事に戻すには/●自分自身を愛そう、自分自身に自信を持とう
目次
問題シーン編
これが大人のADHD
解決編
〈段取りが悪い・片付けができない〉はこの方法で解決できる
〈夫婦関係〉をハッピーにするにはこの方法で
〈子育て〉はこの方法ならきっとうまくいく
自分をもっと愛そう、自分自身に自信を持とう
知識編
ADHDはなぜ起こる、どのように治療すればよいか
企業編
ADHDの社員が能力を発揮するためにしていただきたいこと
読書/鑑賞中メモ
自分も軽度ADHDだと診断されたことがあるので、読んでみることに
基本右側に説明、左側にイラストの見開き完結型で分かりやすい
俺はどっちかというとのび太型かなあ…不注意が強い気がする。
「大人のADHDは、子供の場合と比較して多動性(落ち着きのなさ)は弱まり、不注意が目立つという傾向があります」たしかにそうかも。
「不注意による問題=気が散りやすく、集中できない。物事を先送りにし、仕事に取りかかれない。決められたやり方、手順に従うのが苦手。約束や責務を果たせない。退屈に耐えられない。計画や準備ができない。」3つ目は微妙やけど他はめっちゃ分かる。
「ADHDは短距離走者」
事例がわかりすぎて辛い。でもやっぱり事例によってすごくよくわかるものと、そうでもないものがあるから、その差から自分の性質を知っていく必要がありそう
よくわかる
思いついてすぐ行動するが、途中で挫折する
段取り良く仕事ができない
長期プロジェクトをうまくこなせない(→めっちゃわかる)
そうでもない
単純作業、雑務が苦手(→克服した?ワーキングメモリが少ない感じはよく分かる)
会議が苦手(聞くのは得意。だが、途中から聞いているのか自分自身でよくわからなくなることはある)
掃除・洗濯・料理など毎日の家事がうまくできない(洗濯とかよくためるけどまあ一人暮らしだし困ってはないか…)
片付けができない(→部屋が汚いのは気になるので、ものを置かないようにしている)
事務的なことがきちんとできない(→わからなくはないが支障がないレベル)
親子関係がうまく築けない(→これはたぶん大丈夫だと思う…笑)
夫婦関係がギクシャクする(→まだ分からない笑)
体に悪いとわかっていても摂生できない(→これは克服したのかな?結構コントロールできている)
衝動買いをする、金銭管理がへた(→これはほぼないかも)
ADHDの人は独創的なんじゃ…?笑
結構母親フォーカスの本なんだな。作者の方の実体験が元?
自分で自分を褒めるみたいなことも大事ってことかな
やっぱりそもそもものを減らすっていうのは有効なんやな。良かった。断捨離しよ。
ADHDの妻に相当なフォーカスがあたってるな。この著者の方は片付けができんかったんかな。片付けの項目多め。
ADHDは基本周りが支えるってことなんかな…?ADHDの長所ってないのだろうか
不注意を長所とすると
直感的で柔軟に対処できる
切り替えが速い。新しい場面に適応しやすい
突拍子もない思いつき。新しいアイデア
日常の決まった流れに縛られない。創造的。
よりよいやり方を模索する場合も
もうちょい勉強したいな
仕事を小分けにする
感想/考察
わかりやすかった!が、ADHDのメリット的な側面ももう少し書いてくれると能力を活かしやすいかもしれない。この本では完全に障害として扱われているADHDだが、個性としての側面の方が強いのではないかと思う。ADHDの人は活躍の場が限られるというだけで、必ず普通の人以上に能力が発揮できる条件があるはず。その辺を研究した本はないものか…まあたぶんあんま研究が進んでなくて、病院にまでくるADHDの人たちは何かしら社会的に問題を抱えている人たちだけだから、本としてまとめるとこういうことになるのだと思う。実際にはADHDとして生まれ、そのADHDによって成功した人間がいるはずだが、そういった人間は病院に行かないからだ。これからADHDのADHDたらしめる何かが発見されて、それを”普通の人々”でも検査してみれば、結構普通にADHDの人がいることが分かるはずで、そのサンプルが集まってくれば、どういうふうに生きていけばいいのかという本も書かれるようになるはず。でも脳の解明はもっともっと先だろうなあ…要素が多すぎる。解明されても理解できないという可能性はあるな…だって理解している脳自体を理解しようとするなんてなんか矛盾っぽくてそれだけで不思議な感じ。
自分が診断されたときに、程度の差はあれみんなADHD的な傾向を持つんですと言われた。ADHDが障害として定義されるのは、その逆の普通が定義されているからであって、人間の頭脳の普通の定義は果てしなく難しいので、そもそも脳の障害も定義が果てしなく難しい。
普通の脳とはなんだろうか。知能の高い発達障害とか、知能の低い普通の脳とか、何をもって普通とか障害とか定義するのかっていうのはすごく難しい。というかまあ決めの問題ではあるが。障害は無くなったほうがいいのだろうか?全員が普通の脳になるのが理想?いや、そんなことはないはずだ。僕がADHDだと言われたときに思ったのは、いや、これは個性なんだということだ。活かせる条件が必ずあるはず。”現代社会において生きやすい脳”というのはあるだろう。だが、”正解の脳”というのは存在しないはずだ。
「困難は分割せよ」
本を読んでやろうと思ったことは、shutdown ritualと断捨離。いかに仕事までの障害を減らしておくかが重要